可音のブログ

なんとなし気が向けば書きます

6月19日 (金)

漸く搬入が終わった。今から4時間ほど仮眠をとったのち再び荷を積み福岡へ戻らなくてはならない。身体は限界点に達しているが日課であるブログを綴らない事にはどうにも脳が休もうとしないので、昨夜の事を備忘録として書いておこうと思う。

 

昨夜21時頃、堅粕の交差点を右折する時に女を跳ねそうになった。積み込みが終わったばかりで今から東京まで夜道を走るのかと溜息をついた瞬間の事だった。幸い何事も起こらなかったのだが肝が冷えた出来事だった。

 

女は暗くてわからなかったが20代くらいのOLだったと思う。コロナの影響で中洲で飲み歩く者も少ないのでおそらくただの会社帰りだろう……が、どうだろう。女は交差点の歩道ギリギリにいた。あの時間他に人影もないので、仕方なしにというより無意識にそこに立ったのだろう。問題は彼女の隣に子供の姿があった事だ。

 

どうして子供を連れた母親があんな歩道ギリギリに立っていたのか。

 

家にも小さな坊主がいるが、嫁はいつも必ず手を繋いで道路に飛び出さないように見張っているし、交差点では歩道にある点字ブロックより外側には立たない。パッと見ではあるが女の横にいた女児はうちの坊主と変わらないくらい…おそらく幼稚園児くらいの年齢だと思われる。

だとするならば尚更なぜあんな場所に立ったのか。

 

右折する際確認した時にはもう少し手前で立ち止まっていたはずなのに……。

 

今のご時世共働きも少なくない。あんな時間に子供とあんな場所にいたのは仕事終わりに託児施設に迎えに行った帰りだろうと考えるのが妥当だ。だがどうしてか、そうではないような気がしてならない。一瞬しか見ていないのに不気味に目蓋の裏に張り付いた光景……その中に親子の気配が読み取れないのだ。

 

あの女はなんだ。全く子供に気遣う素振りが無かったではないか。

あの子供はなんだ。夜道に平然と真正面を見据えて立っていたあの子供は……

 

未だ梅雨だ。夏はまだもう少し先だ。

幽霊なんて、早すぎる。

 

とにかく次の出荷までしっかり仮眠をとろう。

疲労で見た幻覚かもしれないから。