可音のブログ

なんとなし気が向けば書きます

2020-01-01から1年間の記事一覧

フリコフラレコ

蒸し暑く湿気の多い部屋。飲みっぱなしのビール缶。湿気を吸った布団。 私の痕跡は全て消せたかな? 時計を確認する。時刻は20時を少し過ぎてしまっていた。 彼との付き合いは3年、と私の中では長く付き合った方だった。年上で優しくておっとりした所が好き…

泡沫

初めは小さなコップの中にいた。 色も味もなかった。 周りが透けて見えるほど繊細で透明だったそれに誰かがぽとりと一滴青い色を落とした。 しばらく表面に漂っていた青はやがてスッと溶けて見える世界を少し変えた。薄ら青い色になった自分を綺麗だと思った…

6月19日 (金)

漸く搬入が終わった。今から4時間ほど仮眠をとったのち再び荷を積み福岡へ戻らなくてはならない。身体は限界点に達しているが日課であるブログを綴らない事にはどうにも脳が休もうとしないので、昨夜の事を備忘録として書いておこうと思う。 昨夜21時頃、堅…

オレンジ

跳ねられたかと思った。鼻先すれすれを大型トラックの荷台が掠めた。あと少しでも前に出ていたら終わっていた、なにもかも。 トラックはクラクションを鳴らさなかった。辺りは私だけ残して静かな夜を装っていた。街路樹も信号も頭上に伸びた高速道路も虫の音…

何気初ブログw

例のブログ、読みました。 まず最初に問いに対して答えます。私なら「よっしゃああああああっ!!ラッキーー!!」ってなるね。なるどころか匂わせたくて呟いちゃうよね。 性欲だろうがなんだろうが自分に向くんだったらなんだっていいと思う。相手に合わせ…

警鐘

俄然やる気を削がれた。期待を裏切られ何かに手をつけようとも思わない。つまらない日常の中で彼女はこれから先の指針であり、安易に失いそうになる自尊心を優しく照らしてくれる灯台であった。道すがらすれ違う相手にすら嫌悪感を覚えるほどこの世界そのも…

哀しき暴論

人として尊敬や興味といった好意を持っている相手がいた。 分類するならしずかな体育館に響く凛としたピアノの音色だとか、春先にひんやりと漂う洗いたての朝の空気だとか、そういったものに近い。感覚的に本能的に気に入っているそれらを出会う度に当たり前…

伝染2

みんなは私をどう思っているんだろうとか 可音というキャラクターとか 大切にしていたけれど 本筋がブレまくる事が多くて 気苦労が絶えなくて 終わりが見えないので 決めました。 私が伝えたいのは可音ではない。 御来屋久遠、春秋、なるせさん、何よりセナ…

番外編 圧倒的妄想上のブレスオブザワイルド

朝になりゼルダとリンクはそこからさほど遠くないアッカレ古代研究所に向かった。アッカレ海から吹いてくる冷たい乾いた風が馬に乗るリンクの寝ぼけ眼を開かせようとしてくる。いつまで経っても朝には弱い性分なのだ。今朝だってゼルダが起こしてくれなけれ…

番外編 圧倒的妄想上のブレスオブザワイルド

アッカレ地方は万年紅葉が色づいている。 乾いた風で舞い落ちた枯れ葉がカラカラと音を立て緩やかな傾斜の道なりを転がっていく。 イチカラ村での用を終えたゼルダとリンクは馬に乗って一路アッカレ古代研究所を目指していた。 100年前に起こった厄災の残し…