可音のブログ

なんとなし気が向けば書きます

2019-01-01から1年間の記事一覧

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情⑥

犯人は1人月明かりに照らされて様子を伺っている。四畳半の小さな密室で、その時を待って。誰よりもこの邸に詳しい其の者は酷く空腹を覚えていた。もう二週間もキャラメル以外口にしていない。でもそれも今日で最後だ。 今宵は上弦の月。月の満ち欠けに左右…

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情⑤

朝、違和感を感じて目が覚めた。 昨夜なかなか寝付けなかったせいか頭が重い。 ベッドから起き上がりながら寝ぼけたまま、違和感の正体を探った。 しかし回転していない脳でいくら考えても埒があかず、仕方なく久遠はベッドから出た。 時計を確認する。今日…

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情④

久遠が京太郎と再び連絡が取れたのは「御来屋邸化け猫事件」から丁度一週間後、卯月の中頃であった。 あの夜、京太郎は一応簡単な調整を終わらせる事には成功したらしく以前よりは少しだけ久遠にもわかる仕様にはなっていた。 とはいえ不慣れな操作に手こず…

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情③

22時を少し過ぎた頃、《コンコン》と床下からノック音が聞こえた。 (来たか) 久遠は徐に床に敷いてあった絨毯をめくった。 床はタイル貼りで出来ており、そのなかに一枚、よくみると指が2本入る程度のくぼみがあるタイルがあった。久遠がそのタイルを持ち…

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情②

《カラーンコローン》 平日昼下がりの喫茶《カカリコ》は閑散としていた。 カウンター8席にテーブル席4卓という小ぶりな作りでありながらオリエンタルな色調の雰囲気のいい店で、店内には珈琲の香ばしい香りが充満している。 カウンターにマスター1人と常連…

圧倒的妄想上の御来屋さん家の事情 ①

「久遠!久遠!」 庭から母の声がして、久遠は急いで《ソレ》から離れた。 「なんじゃ?お客でも来たか?」 母の声の様子からそう察して慌てて部屋の片隅にある本棚に向かう。そして徐に棚を横に引き現れたこの部屋の唯一の〈入り口〉から隣の部屋に飛び込み…

一年後を踏まえた備忘録

私はかなり忘れっぽい。 抜けてるどころの騒ぎでは無い。 財布を持たずに買い物行って、慌てて財布を取りに帰ったらイヤホンも忘れてた事に気付き、イヤホンを持ちまた財布を忘れ買い物に行くくらいヤバイ。 なので夏の終わりに備忘録をつけておこうかと思い…

セナ討論

成功するかどうか見届けて、対策を練ったのち私もオープンチャットに踏み出すか見極めたいと思っています…が。 うーんここまでの流れを見るに大半が見る専若くは参加しただけって感じだなぁ。 私の場合趣旨は明白でして、御来屋亭商品開発(自称)のアイデア…

人生は夢だらけ

椎名林檎嬢のこの曲を聴く時いつも再確認する。 一度きりの人生を獣道を通りながら貪欲に邁進しなければな、と。 私が作るものは小さくて慎ましくて、それでもみんながこの世にあって欲しい物でありたい。 セナさんが作るものが大きくて勇ましくて動かない永…

夏子さん

気のせいかもしれない…。 今朝家を出た時に感じた肌寒さ… 懐かしい空気の匂い… 毎年夏が来る前はうだる暑さを想定し憂鬱になり、しかしどこかで来るなら来いと気構えが出来ていた。挑む様な、ワクワクする様な。 ああどうせリア充は海水浴だの祭だの花火大会…

伝染

人の感情ってある程度伝染すると思ってて。 どんな媒体であっても…。 動画でも、絵でも、文章でも、なんて事ないツイートでも。 私はクリエイターになりたくて活動している以上、やはり感動や喜びを伝染させたいなって思ってます。どんな感情に飲み込まれて…

わたしには時間がない

30超えて夢を追うのってどうなの? そう自分でも思います。でも、死ぬまでに叶えてやりたいんです。自分の手で自分の夢を。 私に何かあって、ぽっくり逝っちゃっても、残るものを作りたいんです。 文豪と呼ばれる人達はずっと文豪だったわけではなく、教師だ…

ハンコを彫っています。

ハガキサイズの巨大な消しゴムから切り出してはんこを彫っています。 下絵を紙に書き、トレーシングペーパーに書き写し、書き写した面を消しゴムに擦り付けて転写し、彫刻刀やデザインカッターで彫る。彫れたらインクをつけて押す。 私はこの中でも彫るのが…

絵を描いてます

とりあえず一日1枚は必ずイラストを描くと決めて、創作に取り組んでます。 ただしかし、ある時ある瞬間突然描けなくなる。 わかりやすく言うなれば、漢字を書きすぎるとそのバランスがわからなくなるあのゲシュタルト崩壊なるものが起こってしまうのです。 …